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東京医科歯科大学と医療・ヘルスケア系ベンチャー・スタートアップ10社が教育連携体制を構築

2022/09/26

東京医科歯科大学では2022年度から、全学部学生が多種多様な医療・ヘルスケア系ベンチャー・スタートアップにインターンシップとして応募・参画し、教育カリキュラムとしての単位を取得できる制度を開始した。これまで18名の学生が単位取得型インターンシップに参加しており、今後もさらなる発展を見込んでいる。

 2019年、臨床医学教育開発学分野(山脇正永教授)から、医学部医学科の学生1名が自由研究期間の一部(3カ月)の期間を活用して単位取得型インターンシップを行った実績がある。今回この制度を大きく発展させ、様々な課題に取り組む多種多様な医療・ヘルスケア系ベンチャー・スタートアップ10社との教育連携体制を構築。自由研究期間や卒業研究期間などのカリキュラムを利用してインターンシップに応募・参画し、単位を取得できるようになった。

 この取り組みは、2020年度に行われた大学改革アイデアコンテストで優秀賞を受賞した『医科歯科大の学生の教育と未来に多様性を! より多くの学生にヘルスケア企業、ベンチャー・スタートアップでの研修のチャンスを与えるための産学官連携エコシステムの構築』のアイデアに基づくもので、統合教育機構(機構長:若林則幸)の支援を受け、単位修得型の新しいプログラムとして制定された。

 東京医科歯科大学のインターンシップでは、事前に参画企業の取り組みを把握、検討課題をディスカッションしたうえで参加し、カリキュラム期間内には取り組みに関する課題や仮説などを抽出、研究課題を策定し解析も行う。研究成果については、企業の担当者や担当教員のサポートのもと秘密保持契約等コンプライアンスを遵守しつつ他の学生と同様発表・レポートを提出し、成績が評価され単位が付与される。なお現行のカリキュラム期間で十分に時間が確保できない学科については、自由科目として夏休み期間などを使ってインターンシップに応募・参画することが可能。

 2021年度は医学部医学科の4年生4名がプロジェクトセメスター※(自由研究期間)のカリキュラム全期間を通じて4社のベンチャー・スタートアップで5カ月間のインターンシップを完了し、単位が付与された。2022年度は医学部医学科の4年生5名のほか、医学部保健衛生学科 検査技術学専攻から4年生5名(卒業研究期間8~9カ月)、歯学部歯学科から4年生2名(自由研究期間2~3カ月)、歯学部口腔保健学科 口腔保健衛生学専攻の4年生1名(卒業研究期間4カ月)が挑戦している。

※プロジェクトセメスター
医学科4年次6月~11月に医科歯科大内や海外の大学の研究室で研究活動を行う期間。当該期間は授業など他のカリキュラムは一切行われず、学生が研究に集中できる期間として設定されている。

参考:【東京医科歯科大学】東京医科歯科大学と医療・ヘルスケア系ベンチャー・スタートアップ10社、 学生の未来の多様性実現にむけた教育連携体制を構築 

大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/183780/

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